こんにちは! 蜻蛉です。 昨日(28日)は雨の中、東京都北区にある味の素フィールド「国立西が丘サッカー場」に行き、大学リーグ戦の、母校慶応義塾大学対日本体育大学の試合を観戦してきました。
きょうは、昨日の試合と大学サッカーという視点で、私の感じたコトを述べて見たいと思います。
そのせいか、午前11時半試合開始でありながら雨雲と雨で照明が照らされ、両校のプレーは気力が空回りしてか、暗い雰囲気で試合は展開されていました。
前半は、私の位置から良く見える、母校慶応のディフェンス(DF)ラインと日体大のアタッカーの動きに注目していました。慶応のDF、特に中のセンターバック2人がボールの動きにつられて、日体大のアタッカーをノーマークにしてしまう状況があって、ヒヤヒヤしながら観ていました。一方の日体大のアタッカーも、その瞬間スーと抜け出すチャンスがありながら、その虚を突く動きやパスがなかったため、慶応は助かった、と言えそうです。前半0−0.。
ハーフタイム、観覧席で観戦していた慶応の福井総監督に「バックラインが安定していない」コトを私は指摘しました。
慶応は1(GK)−4−2−3−1のシステムでしたから、特にDF陣の核になる、センターバック2人とミッドフィールダー(MF)ボランチ(ポルトガル語の舵取りという意味で、守備的ハーフのコト)2人が守備の要ですから、その核が、しっかり機能しないと、チームというカラダは絶えず不安定な状況に強いられ、もちろん、味方の攻撃にも悪い影響を与えます。守備の原則的なそのコトも伝えました。
後半に入り、その心配が的中しました。日体大の左サイドのMF(アタッカー)の10番(背が高く、キック力があり正確なパスを出せるので、要注意の選手として観ていた)は、左からゴール前に絶好なドリブン(ライナー性の)クロスを入れ、同僚のMF8番が慶応DFより一瞬早く飛び込み、ジャンピングヘッドでシュートを決め先制点を獲得しました。
しかし、「サッカーは意外性のあるスポーツとか芸術」と言われているように、この得点を機に、逆境に立った慶応の選手1人ひとりのプレーにアグレッシブさが出始めたのです。日体大にしてみれば、皮肉な得点になってしまったようです。
慶応はこの失点を機に、選手間のポジション変更をしたコトで、チームが結束し、プレーが効率よく連動するようになったのです。
特に、この試合左サイドバックでスタートしたキャプテン藤田息吹選手(欠場選手の穴を埋めるため?この位置でプレーしていたようです)を、彼本来のポジションであるボランチに据え出してから、彼の名前のように、チームが息を吹き返したように、選手間のコミュニケーションというか意志の疎通がスムースになり、何度も得点チャンスがあり、日体大DF陣を脅かしました。
ついに藤田選手が同点弾を決め、最後には、MF左サイドのアタッカー7番磨見選手?(名前を確認するのをわすれました)が強烈なシュートで勝ち越し点を決め、慶応大に勝利をもたらしたのでした。
監督2年目の須田芳正氏とは、ペルー在住の私に、浦和レッズから南米遠征合宿の招待があった際、(アルゼンチンで合流して、チームに同行したとき)、慶応義塾の後輩でレッズの選手でもあった彼と偶然知り合ったのです。
そのような縁があったというコトもあって、彼が塾の監督となってどういう手腕を見せるか(私自身もペルーでサッカーのコーチをしているので)、昨年の暮れから、大変興味をもって、彼の動向に関心を寄せていました。
昨年暮のインカレで3位という好成績をのこしましたが、今シーズンはコレッというような成績を残していませんでしたので、心配していました。
とは言うものの、今年になって実際に、慶応の試合を観戦したのは、早慶定期戦のナイターの試合だけでしたので心配していたところ、ちょうど塾ソッカー部発行の機関紙「KEIO SOCCER TIMES」が届き、その頭書に『正念場』ということばと、「1部に残留するコトを目標とし、1つでも上の順位に食い込めるよう努力して参ります」と記載されていたので、これはタダゴトではないという思いで、雨の中スタジアムに駆けつけたわけです。幸いにも、前半はともかく、後半は塾のサッカーらしさを見せてくれてホッとしました。現役諸君の力は、結集しさえすれば、どのチームと対戦しても勝てるコトを、確信しました。
特に、キャプテン藤田選手のコトを取り上げましたが、彼のプレーには他の選手も見習うコトがたくさんあるからです。私がこのブログで記載しているコトとも関係があり、彼のプレーだけでなく、他の選手の反応振りも同時に、いろいろな角度から(学ぶ意味で)覗いてほしいのです。
須田イズムの目標にある、昨年からの「自立」に加え、「I WILL 」をスローガンに掲げ、選手1人ひとり自主性を持ち、自分の力でチームを変えるのだ、という強い意志を持つコト(遅ればせながらも浸透してきているようで)、それが昨日の試合の後半にて現れていたように、私は感じました。
学生サッカーという選手の立場は、本分の「学問」と「サッカー」を両立できるコトが理想です。サッカーはすべての文化と相通ずる要素が満ちています。私の県立浦和高校時代のサッカー部の監督で顧問でもおられた恩師故福原黎三先生の言葉に「サッカーで哲学せよ!」というのがありました。
この哲学こそ、現役諸君に相応しい考えの源泉になるのでは、と感じています。サッカー指導者ライセンスの講義にも、医学、心理学、経営学等々も含まれています。サッカーはそれだけ創造性を掻き猛る魅力あるスポーツです。
最後に一言、「監督からの使命を達成しても100点満点のうち60点が精一杯、残りの40点は自分自身の能力と努力による可能性を発揮してこそ、チームへの貢献度が達成できる」のだ、というコトを知って欲しい、と思います。
前回「サムライブルー日本対フランス戦とブラジル戦を観戦して(2)」の文章に誤りがありましたので、訂正させていただきます。
1.長友のクロスを香川(が)決勝シュートを許してしまうと(誤)
長友のクロスを香川(に)決勝シュートを許してしまうと(正)
2.サッカー(が)意外性のあるスポーツですから(誤)
サッカー(は)意外性のあるスポーツですから(正)
3.ザッケロー(に) (誤)
ザッケロー(ニ) (正)
グラシアス! アスタ・ラ・プロクシマ