
こんにちは! 蜻蛉です。冷え込みが厳しくなってきましたが、皆さんお元気ですか? 私はこの寒さにもめげず?半袖のシャツ姿で毎朝近くの公園に行って、気功、階段の昇り降り、ランニング、ウオーキングなどでカラダとメンタルを鍛えて?います。お陰で、今のところ体調がよろしいようです。
さてきょうは、少し話題を変えまして、私がペルーで執筆した『土俗的な忍者式サッカー』という題名の本(出版予定?)の原稿に記載している一項「フィジカルトレーナーの使命」を皆さんに紹介したいと思います。
サッカーの技術を向上させるのには、その基礎となる、フィットネスが必要です。また、フィットネスと技術が向上すれば戦術の水準も向上します。高度な戦術を求めるには、さらに高度なフィットネスと技術が要求される。というように、技術・戦術・フィットネスは、相互に干渉作用しながら、相乗的に累積効果をあげ、向上していくのです。
フィットネスという用語は日本語で体力と言う意味で使われていますが、本来は適当とか適合または能力とか健康という意味です。体力は運動とかスポーツそのモノの目的ではなく、ある目的を達成させるための手段としての機能です。
スポーツの定義が広がるにつけて、体力が身体だけに限らず、精神的な要素も加えられてきたコトから、体力という用語が身体または肉体的な意味にのみ解釈されるのを避けるため、現在まで日本語としての適切な言葉がないため、英語のフィットネスをそのまま使用しているようです。
その理由は、ペルーサッカー界で専門職としてトレーナーの仕事をしている人はたくさんいますが、次のような問題があるのです。フィジカルトレーナーの使命と責任が監督やコーチによく理解されていない場合と、逆に、フィジカルトレーナーが理解していないケースもあるコトです。
たとえば技術や戦術練習の前、トレーナーは、監督やコーチから「このような練習をするから、選手たちのコンディションを、その時間までに整えてほしい」、と指示を受けます。それにもかかわらず、トレーナーが指示されたコトを無視するコトがあります。また逆に、トレーナーが指示を受けたとおりに準備したのにもかかわらず、その練習内容を替えてしまう監督やコーチもいるのです。
このような例は、両者の連携がとれていない、理解していない、あるいは信頼していないなどで起こるケースです。
その場合の犠牲者は誰なのか? それは選手たちです。このような準備段階でのズレとか狂いが、つぎの試合の結果に現れるし、選手の体力やケガにも関係してくるのです。
日本のサッカーをさらに高い水準に上げるには、フィジカルトレーナーが監督やコーチと同様に、専門職として認識されなければ優れたトレーナーは育ちません。もちろん優れた監督やコーチも育ちません。その結果ととして、優れた選手も育たないコトになるのです。
プロの外人監督が、アシスタントコーチだけでなくフィジカルトレーナーを指名するのは、これらの理由からです。監督がいくら技術や戦術の指導が優秀であっても、これらを支えるフィットネスが伴わなければ、一時的な結果を出せても次第に下降線をたどってしまいます。過去に名声を残した選手が、自分の体験を信頼して指導する場合に、よく陥るケースです。
フィジカルトレーニングが技術や戦術を支えているように、日本サッカー界のJリーグの1部と2部は、ユース・ジュニアのほか、JSLや一般・企業・大学・高校・中学・小学校等のクラブにより支えられているのです。支えている同士が結束されれば、日本サッカー界をさらに改革できる、と私はそう信じています。(つづく)
グラシアス! アスタ・ラ・プロクシマ
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