Japan Soccer 50年

2013年1月8日火曜日

長友祐都選手(インテル・ミラノ)のパフォーマンスに注目

こんにちは! 蜻蛉です。時が経つのが早いですね。2013年も1週間が過ぎてしまいました。

皆さんお正月はいかがお過ごしでしたか? 

私は日曜日(6日)に母校埼玉県立浦和高校の新年初蹴りの行事に行ってきました。午後12時半からFCれいわ対現役A,、ベテランOB対浦和第一女子高、若手OB対現役Bの試合がありました。私はボールは蹴らずに、試合見学と新年懇親会に参加しました。れいわとは浦中・浦高OB会の麗和クラブです。

久々に会うOB会の先輩、同輩、後輩と行き交うごとに「おめでとうございます」と深々と挨拶を交わしたり、現役諸君とは「こんにちは!」という言葉を交わしたりで、いつもの挨拶とは一味違う重みを感じました。

 この挨拶でイタリアサッカー界で注目されているのが、日本代表不動のDFで欧州で大活躍している長友祐都選手のゴールの後に示す日本式の礼儀です。彼がインテル・ミラノの試合でゴールを決めると、同僚のサネッティ(アルゼンチン)、シュナイデル(オランダ)という世界的に有名な選手たちと向かい合って姿勢を正し深々と頭を下げて挨拶する様は、見方によれば滑稽かもしれませんが、長く日本を離れていた私にとっては、なんとも言えない清々しい気持ちにさせてくれています。

長友選手のパフォーマンスはイタリア人の間にも流行しているようで、劇場に集まったインテルのファンの前の舞台に長友が呼ばれ、正面に立った瞬間、全員が起立をして深々と日本式の礼儀作法で挨拶していたのをTVで観ていて感動しました。

サッカーの選手は特徴のあるパフォーマンスで喜びを分かち合っていますが、長友選手の場合、実にシンプルでしかも重厚さがあって、最も日本人らしさ(アイデンティティ)を表している、と感心しながら毎度観ています。なぜ彼のパフォーマンスに注目するのか?

元旦に天皇杯全日本サッカー選手権で柏レイソルが1−0でガンバ大阪に勝ち優勝しましたね。この試合後、両チームの監督、選手が主賓席に上り、カップやメダル等表彰を授与されました。しかし残念な光景を目撃(TVにて)してしまったのです。2位のG大阪の選手がメダルを授与された後、整列していた役員一人一人に握手や礼儀をしていたのですが、2人の外人選手は最後方に立っていた日本サッカー協会会長の手前まで挨拶して、会長を無視した態度で過ぎ去ったのには驚かされました。同時に、いやな感じを残しました。裏を返せば、この2人の外人だけを攻めるわけにはいきません、G大阪の首脳陣やコーチングスタッフにも責任があると感じました。

それに天皇杯は協会主催なのに会長を隅っこに立たせ、Jリーグのチェアマンがメダルを渡しているのにも、担当者の無神経さには呆れました。主催者である会長自身が渡すべきはず、と私は思いますがいかがでしょうか?

浦高の現役諸君の挨拶の仕方もマチマチ、元気に顔を見て挨拶する者、ただ頭を下げる者、挨拶はするけれど顔をそらす者もいて当然ですが、同じスポーツマンとして、元気に顔を見て挨拶して欲しいと感じました。私が日立にいた頃、当時日本を代表する強力な女子バレーボールチームだった選手たちとサッカーのグラウンドで会ったとき、「オッス!」と言われて驚いたコトが思い出されます。女子といっても背丈も我々より高く、威勢のいい声での挨拶に、「だからこそ世界と争えるのだ!」とヘンに感心していました。

もう一つ気になったのは、日本のお家芸である柔道がロンドン五輪で惨敗しましたね。メダルが獲れなかったコトを悔やんでいるのではなく、柔道で最も大切にしなくてはならない「礼で始まり礼で終わる」柔道家の根本的精神の礼節が守られていないのには、正直なところガックリしました。

お家元の講道館や日本柔道界はその大事な技術以前の心得を徹底させないで、(普及させるためか?)安易に黒帯と段を与えているところに問題あるのでは、と私は感じています。

なぜ正座させて、服装を正し、キチッと挨拶させないのか?また、試合にしても、襟のつかみ合い、帯は緩み、衣は乱れ、しかも、腰を引いて逃げながら時間稼ぎ、投げ技がほとんどない、レスリングの選手に柔道着を着せただけのような戦いでは、柔らのない道のない本質の欠けた名前だけの柔道では、魅力がなくなるのは当然です。

おそらくこれからの子どもたちは将来柔道家を目指そうという子どもはだんだん少なくなるのでは、と心配されます。

カラーの柔道着にしても柔道の本質からはずれているはず。外国勢に押され、流されている日本柔道界では、誰が指導されても五輪で金メダルは取れないでしょう。

 挨拶は礼儀作法は違っても、出会いの最初に交わすコミュニケーションでありサッカーのパスであるはずです。ですから挨拶もできない選手が、ピッチのなかでチームの利益になるようなプレーはあまり期待できません。

ペルーで私がチームの指導をする場合、一番重要視したのは、お互いに挨拶し合うコトでした。そのときの反応で、選手の調子をある程度計るコトを学びました。日本人は礼儀正しいと言われていますが、見えないところでは、ペルー人より劣るように感じています。

それとマナーにしても、携帯が普及し、いつでも、どこででも利用できる便利さがありますが、歩行中、自転車に乗りながら、自動車を運転しながら、というように、法律も公衆道徳もマヒさせて行動している日本人には呆れています。特に自転車に子どもを乗せながら片手で運転しているのに驚きました。

東京都が2020年の五輪を誘致していますが、この長友選手のパフォーマンスが世界サッカーのパワーにて、世界の隅々まで浸透していけるよう、長友親善大使に注目し、普及させてもらいたい。

新年早々というコトで、日本の文化、礼儀、礼節、礼法について、感じているコトを述べてみました。

 グラシアス! ありがとう! アスタ・ラ・プロクシマ! では、この次まで!

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